2002年2月12日 Bunkamura オーチャードホール

演目とキャスト

  • 「眠れる森の美女」よりグラン・パ・ド・ドゥ

    音楽:ピョトル・イリイチ・チャイコフスキー/振付・マリウス・プティパ
    ヤオ・ウェイ(上海教育大学舞台芸術校)/クワン・ジェン(上海教育大学舞台芸術校)

  • 「ノートルダム・ド・パリ」よりパ・ド・ドゥ

    音楽:モーリス・ジャール/振付:ローラン・プティ
    上野水香(牧阿佐美バレヱ団)/逸見智彦(牧阿佐美バレヱ団)

  • 「海賊」よりグラン・パ・ド・ドゥ

    音楽:アドルフ・アダン/振付・マリウス・プティパ
    田中ルリ(田中千賀子バレエ団)/佐々木大(佐々木美智子バレエ団)

  • 「タリスマン」よりパ・ド・ドゥ

    音楽:リッカルド・ドリゴ/振付:マリウス・プティパ
    キム・ジヨン(韓国国立バレエ団)/ジャン・ウンキュー(韓国国立バレエ)

  • 「WinterBreath」

    音楽:フィリップ・グラス/振付:平山素子
    平山素子(フリー)

  • 「ダフニスとクロエ」

    音楽:モーリス・ラヴェル/振付:フレデリック・アシュトン
    吉田都(英国ロイヤル・バレエ)/スチュアート・キャシディ(Kバレエカンパニー)

  • 「くるみ割り人形」よりグラン・パ・ド・ドゥ

    音楽:ピヨトル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:マリウス・プティパ
    エレーナ・フィリピエワ(ウクライナ国立オペラ劇場・キエフバレエ)/デニス・マトヴィエンコ(マリインスキー劇場・キーロフバレエ)

  • 「ドン・キホーテ」よりグラン・パ・ド・ドゥ

    音楽:レオン・ミンクス/振付:マリウス・プティパ
    越智久美子(越智インターナショナルバレエ)/アントン・ボゴフ(マリボル・スロベニア国立劇場)

  • 「カルメン」

    音楽:ジョルジュ・ビゼー/ロディオン・シチェドリン/振付:ユリユス・スモリギナス
    エグレ・シポカイテ(リトアニア国立オペラ・バレエ劇場)/エドヴァウダス・スマラキス(リトアニア国立オペラ・バレエ劇場)

  • 「パキータ」よりパ・ド・ドゥ

    音楽:レオン・ミンクス/振付:マリウス・プティパ
    エレーナ・フィリピエワ(ウクライナ国立オペラ劇場・キエフバレエ)/デニス・マトヴィエンコ(マリインスキー劇場・キーロフバレエ)

  • 「白鳥の湖」より黒鳥のグラン・パ・ド・ドゥ

    音楽:ピヨトル・イリイチ・チャイコフスキー/振付:マリウス・プティパ
    イリーナ・ドヴォロヴェンコ(アメリカン・バレエ・シアター)/マクシム・ベロツェルコフスキー(アメリカン・バレエ・シアター)

  • 「ロミオとジュリエット」よりパ・ド・ドゥ

    音楽:セルゲイ・プロコフィエフ/振付:ケネス・マクミラン
    吉田都(英国ロイヤル・バレエ)/スチュアート・キャシディ(Kバレエカンパニー)


感想

今回ラッキーだったのは、吉田都(とスチュワート・キャシディ)の踊りが2つ見られたこと。「ダフニスとクロエ」は彼女も日本で踊るのは初めてらしい。元々の予定はこの1本だけだったのだけれど、アナニアシヴィリが怪我で来られなくなったので、「ロミジュリ」のバルコニーのシーンも踊ってくれたのだ。

どんなテクニックも何気ない顔で優雅にこなす彼女は、ロマンティックな役が似合う。本当にトゥシューズの音もさせずにふわりとジャンプするのね。ガラ公演は、「名場面」だけを寄せ集めたお祭りだから、どんなに感動的なシーンでも「物語」に引き込まれるよりも「踊り」に感動する方が多い。でも、彼女の「ロミジュリ」は、観客をすっと物語の世界に引き込んでしまう。涙を拭った人、かなり多かったよ。

私、スチュワート・キャシディも初めて見たんですけど、すっごい胸毛なのね。衣装の胸元から溢れててびっくりしちゃった。

そして一番印象的だったのは、今回唯一のモダンダンスだった平山素子。彼女のダンスはテレビで見たことがあるけれど、その時はあまりピンとこなかった。でも実際に見たら、幕があいて彼女にスポットがあたった瞬間から目が離せなかった。頭が何か考えるより先に、心が反応してたという感じだろうか。目と心を奪われた。決して力で押してくる訳じゃないのに迫力があって、力強いのに繊細で柔軟。

ダンスが終わって拍手に応える姿は「えっ、小さい!」だった。吉田都にも同じ印象を抱いたのだけど、踊っている時の彼女たちはずっと大きな存在だったからかな。

中国のペアはスタイルが抜群なのが印象的。それにすごく若い!ヤンヤン・タンと同じ上海バレエ学校の出身だそうだ。上海の大学のバレエ科にいるそうだが、どうして日本の芸術大学にはバレエ科がないんだろーね。一方、韓国のペアは韓国国立バレエのプリンシパルペアだそうだ。中国よりも日本のダンサーに近い体型と踊り。今回の中ではちょっと影が薄かったかもしれない。

フィリピエワをはじめとするロシアのダンサーたちはサスガのクオリティ。特にABTのペアは華やかで、今年のABT公演が益々楽しみになった。日本人では、佐々木大の「海賊」が派手で拍手も多かった。上野水香のスタイルのよさは中国のコに負けてないね。テレビでみたデュークエリントンものより、今回の「ノートルダム・ド・パリ」の方がよかった。

いろんなダンサーを見るのは今度見に行くときの参考になるし、楽しい公演だった。