2004年7月20日 ゆうぽうと 簡易保険ホール

第1部

「精密の不安定なスリル」

振付:ウィリアム・フォーサイス/音楽:フランツ・シューベルト

ミリアム・ウルド・ブラーム/ミュリエル・ズスペルギー/ドロテ・ジルベール
オドリック・ベザール/エルヴェ・クルタン

シューベルトの音楽とフォーサイス?と不思議がっていたら、バランシン風の、というかあれはバランシンへのオマージュかな?でもフォーサイス流のオフバランスがいっぱいの作品でした。みんなかなりいっぱいいっぱいって感じで踊っている中、エルヴェ・クルタンの踊りはすばらしかったっ。オドリック・ベザールは手足が長い分だけ踊りがはみ出し気味というか。それにしても難しそうな振り。女性はズスペルギーが一番よかったかなー。

衣装がまた意表をついていて、男性はえんじ色の(ベロアっぽい素材)Tシャツと短パン・・・でも振り返ったら上半身の後ろ身ごろ(袖もっ)がシースルー。女性陣は蛍光っぽいグリーンのチュチュ風(チュチュの部分が円盤みたいなの)で、やっぱり上半身の後ろがシースルー。自分にゃ絶対着れないし着たいとも思わないけど(笑)かわいかった。

「アベルはかつて・・・」

振付:マロリー・ゴディオン/音楽:アルヴォ・ペルト

ステファヌ・ビュリヨン/ヤン・サイズ

ヤンくんに陥落しました。すてき。殺される原因となった白い布で首から胴体からぐるりと巻かれたその肉体がギリシア彫像のようでうっとり。ビュリヨンがいつも相手を意識しているのに対して、ヤンくんは相手を意識してない(役の上でね)。たぶん殺される瞬間まで相手をあまり意識してなくて(眼中にないと言うべきか)、殺した側のビュリヨンがよけいに哀しく見えた。短い中に明確なドラマがあって分かりやすい作品。

「エスメラルダ」よりパ・ド・ドゥ

振付:マリウス・プティパ/音楽:リッカルド・ドリゴ

オレリー・デュポン/マチュー・ガニオ

オレリーのエトワールとしてのオーラがすごかった。綺麗だし、テク見せもすばらしい。それに対して新エトワール・期待のマチューくんは・・・あらら、大丈夫?すごい腰が引けてて萎縮しちゃってる感じ。余計にオレリーが強く見えます(笑)マチュー、キラキラ笑顔はかわいいのになー。ヴァリアシオンも、うーん、エトワールとしてみるとちょっと。スジェに昇進した期待のマチュー、として登場したなら、どれだけみんなから暖かく見守ってもらえたかと思うと、気の毒な気がして。

ああ、でもオレリーにもお願いが。パリオペはエトワールが下の階級のコを抜擢して育てたりするでしょ。そりゃ確かにマチューは既にエトワールだけど、どーか彼をそだててあげてー。と、母のような気持ち。


「マニフィカト」(アリア)

振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:ヨハン・セバスチャン・バッハ

エリザベット・プラテル/ヤン・サイズ

ハラハラした「エスメラルダ」から雰囲気が一転。ああ、ヤンくんすてき。プラテルが目の前で踊ってることにも感激。まるで聖母マリアのようと思っていたら、これも聖書がモチーフなのね。プラテルに感激。ああ、もう1度見たかった。

「四重奏のフレーズ」

振付:モーリス・ベジャール/音楽:ピエール・アンリ

マニュエル・ルグリ/東京バレエ団

下手で見てたのでわかりにくかったのですが、この日って冒頭のバランスうまくいかなかったんですよね、ルグリ。ベジャールらしい作品だと思いますが、ちょっと途中飽きてしまいました。ルグリはその間ずっとすごい勢いで踊ったり演技したりしてるのに、ホント申し訳ないと思いつつ。それでもルグリの踊りは堪能しましたし、甘いお声でフランス語の台詞まで聞けて。んでも、もしかしてベジャール作品とルグリってあまり合わないのかも・・・

第2部

「ディアナとアクティオン」

振付:アグリッピーナ・ワガノワ/音楽:チェーザレ・プーニ

エレオノーラ・アバニャート/ステファヌ・ビュリヨン

んー・・・どうしてこの作品をパリオペのダンサーが踊らなければならないんでしょう。アバニャートはキラキラ輝く美しさでしたが、ビュリヨンくんの坊主頭と白い肌に、白い腰巻き・・・どうかと思うよ、ホント。ヴァリアシオン(か、コーダのソロ)でなんかスゴイ技を入れて客席が湧いてましたが、それにしても。

「幻想『白鳥の湖』のように」

振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:P.I.チャイコフスキー

オレリー・デュポン/マニュエル・ルグリ/ヤン・サイズ

ルグリはこういう衣装が似合いますねぇ。おヒゲも素敵でしたが、この日はどうも取れかかっていたのか、カーテンコールの間中しきりに気にしてるのがかわいかった(笑)これは全幕で見てみたいです〜。オレリーはこの王女ナターリアが一番好きだったなぁ。そしてヤンくんの影の男の存在感。その立ち姿も歩く姿も美しくて本当にうっとり(今日何度目だ?)。ほんの一部なのにドラマティックで、堪能しました。

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ」

振付:ジョージ・バランシーン/音楽:P.I.チャイコフスキー

メラニー・ユレル/マロリー・ゴディオン

ヴァリエーションは2人ともいいのに一緒に踊ると・・・、でした。特にゴディオンくんはアダージョ見たときはどうしようかと思ったけど、ソロはすごーくよいですね。上手だし、キレがあってさわやかで。

「フー・ケアーズ?」

振付:ジョージ・バランシーン/音楽:ジョージ・ガーシュイン

第1パ・ド・ドゥ:エレオノーラ・アバニャート/マチュー・ガニオ
第1ヴァリエーション:ミュリエル・ズスペルギー
第2パ・ド・ドゥ:オレリー・デュポン/ヤン・サイズ
第2ヴァリエーション:メラニー・ユレル
第3パ・ド・ドゥ:ミリアム・ウルド・ブラーム・エルヴェ・クルタン
第3ヴァリエーション:ドロテ・ジルベール
第4ヴァリエーション:マニュエル・ルグリ

Aプロのフィナーレに相応しい楽しくて盛り上がる作品でした〜。マチューくんも、エスメラルダより生き生きしててよかったし。オレリーとヤンくんのペアがかわいかった。かっこよくキメてるつもりなのにオレリーに翻弄されるヤンくん、かわいすぎ。ユレルもこっちの方がよかった。そしてやっぱりエルヴェ・クルタンがいいわー。そしてルグリもすばらしいっ。ベタボメです。