2005年11月5日 新国立劇場オペラ劇場

「ライモンダ」1幕より夢の場

振付:マリウス・プティパ/作曲:アレクサンドル・グラズノフ/改訂振付:牧阿佐美/美術:ルイザ・スピナテッリ/照明:沢田祐二
指揮:バリー・ワーズワース/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団

ライモンダ:厚木三杏
ジャン・ド・ブリエンヌ:デニス・マトヴィエンコ
第1ヴァリエーション:内冨陽子
第2ヴァリエーション:西川貴子

急遽買い足した日。運良く2階最前列が取れたので、群舞のフォーメーションを堪能しました。三杏さんのライモンダは、今日は初日の固さもとれてしっとり柔らかく。特にマトヴィエンコのサポートで踊っている時はとても素敵でした。もしかしたら彼女、左脚の調子があまりよくないのかも。サポートがある時は本当に素敵に踊っているし、右トゥで立っている時も安定しているのだけど、左の時はすごく不安定だったから、、、何となくそう感じました。

マトヴィは初日より更によかったです。彼の、あのアームスで感情を語るところが好きだなぁ。ライモンダが愛しいという気持ちが、すっと前に出す指先にこもってる。いかにもライモンダの夢の中って感じ。ライモンダに触れて踊りに誘うところも、彼は本当にいとおしそうにライモンダの手をとってキスをするんだよね。他の2人は騎士らしく敬っていたけど(笑)、ライモンダの夢なら、マトヴィみたいに誘ってほしいかも。そうそう、オープニングも、他の2人は既に舞台にいてポーズをとっているのだけど、マトヴィだけはジュテしながら舞台に入ってきます。彼らしいね。

内冨さんは前回よりはよかったと思います。ヴァリエーション前半のアームスがきれいでした。西川さんも初日よりはよかったのではないかしら。群舞は、上から見ると数人の方の視線とか動きとかがそろってないのに気づくけど、これからだよね、、がんばれ新人さんたち。


「カルミナ・ブラーナ」

音楽:カール・オルフ/振付:デヴィッド・ビントレー/美術:フィリップ・プロウズ/照明:ピーター・マンフォード
ソプラノ:佐藤美枝子/カウンターテナー:ブライアン・アサワ/バリトン:河野克典
指揮:バリー・ワーズワース/演奏:東京フィルハーモニー交響楽団/合唱:新国立劇場合唱団

運命の女神フォルトゥナ:シルヴィア・ヒメネス
神学生1:グリゴリー・バリノフ
神学生2:吉本泰久
神学生3:イアン・マッケイ
恋する女:さいとう美帆
ローストスワン:真忠久美子

さてゲスト組。実は初日ほど感銘を受けませんでした。何でかなぁ、もっと能弁だったハズのヒメネスの背中が今日はそうでもなかったような・・・彼女は確かにお疲れだったと思います。初日ほどの気迫やキレを感じられなかったし。それだけに、この役を高いテンションで踊る難しさを感じました。マッケイくんは今日も素敵だったけど、昨日の湯川/山本組の役の掘り下げ方がすごくしっくりきたので(見てる私も日本人だからかもね)、単にその踊りとプロポーションを堪能して終わってしまったような。まぁ、初日は全てが新鮮だった訳で、既に2回見た後の今日と比較するものではないと思うんだけど。

バリノフくんは本当に上手い。ジャンプは高いし余計な着地音はしないしで本当に恋に舞い上がっている感じがする。何を踊っても役そのもので踊ってくれるけど、この役はホントに彼に合っていると思う。差し出した腕に感情がこもるのはマトヴィと一緒だなーと見ていて思いました。彼が上手いのは間の取り方もそうで、恋する女が彼を置いて下手に消えるのを追いかけて行くときの「間」なんて最高。さいとうさんとのパートナーシップも言わずもがなで、この2人は本当に安心して見ていられました。さいとうさん、この役いいなぁ、ホント。

吉本さんもいい役に出会えたなーと思います。踊りが一回り大きくなったと思う。真忠さんのローストスワンは適役すぎ。

そういう訳で、ソリスト陣は本当に適役だと毎回しみじみ思いました。「女たち」「男たち」のみなさんは風景となってあまり目に入らなくてごめんね。「娼婦たち」が娼婦に見えたかというと、物足りなさはあるんですよね。街の男は、あのチンピラ風でいいのか?とか(笑)。BRBのプロダクションとは一風違ったものにはなっていると思う。でも、これが「新国風味」ならそれでいいんじゃないかなーとも思います。人によって、好き嫌いはかなりあると思いますけどね。

特に男性陣は着替えがいっぱいあって大変だったのでは。フィナーレのフォルトゥナのクローンで出てきた男性陣はハイヒールで踊るのも一苦労だったと思いますが、おかげで背筋がゾクゾクするほどの迫力でした。