現代ドイツのパフォーミングアーツ―舞台芸術のキーパースン20人の証言

編者:堤広志
発行:三元社(2006/04)

現代ドイツのパフォーミングアーツ、大きく分けて演劇とダンス、2つについて関係者の証言を集めた本。最初はどんな目的のための本かわからなかったのですが、読み進めていくうちに「2005-2006 日本におけるドイツ」の期間に来日した団体をピックアップしたものだとわかりました。「2005-2006 日本におけるドイツ」のガイドブック的役割を果たすには、2006年4月発行と遅すぎた感じですね。あとがきで編者の堤広志さんが触れていますが、当初は2005年3月刊行の予定が取材状況など諸般の事情により予定が大幅に遅れた、とのこと。予定通りに刊行されていれば、よい手引きとなったでしょうに残念です。

さて、ダンス部分に的を絞ると、インタビューに登場するのは、ウラジーミル・マラーホフ(ダンサー・振付家/ベルリン国立バレエ団芸術監督)、ポリーナ・セミオノワ(ダンサー/ベルリン国立バレエ団プリンシパル)、ジョン・ノイマイヤー(ダンサー・振付家/ハンブルク・バレエ団芸術監督)、イリ・ブベニチェク(ダンサー・振付家/ハンブルク・バレエ団プリンシパル)、服部有吉(ダンサー・振付家/ハンブルク・バレエ団ソリスト)、ウィリアム・フォーサイス(ダンサー・振付家/ザ・フォーサイス・カンパニー芸術監督)、安藤洋子(ダンサー/ザ・フォーサイス・カンパニー)、サシャ・ヴァルツ(振付家・演出家/サシャ・ヴァルツ&ゲスツ芸術監督)、フアン・クルース・ディアス・デ・ガライオ・エスナオラ(振付家・ダンサー・音楽家/サシャ・ヴァルツ&ゲスツ)、リュック・ダンベリー(振付家・ダンサー/サシャ・ヴァルツ&ゲスツ)。他に、立木燁子さん、押切伸一さん、副島博彦さんによるコラムもあり。バレエに限って言えば、取り上げられているのは「ドイツのバレエといえば」思い浮かぶ代表的な面々ですが、それでも読み応えあるインタビューでした。

巻末資料として、ベルリン観劇ガイド、日本国内で発売されているドイツのパフォーミングアーツ関連の書籍やDVD情報、人名グループ名解説など。全てモノクロで華やかさはありませんが、今この時期のドイツのパフォーミングアーツのいろんな側面を知るのによい本だと思います。