2007年8月9日 ゆうぽうと 簡易保険ホール

第1部

「白の組曲(Suite en Blanc)」

振付:セルジュ・リファール/音楽:エドゥアール・ラロ
シエスト:乾友子、高木綾、奈良春夏
テーム・ヴァリエ(パ・ド・トロワ):ローラ・エッケ、オドリック・ベザール、グレゴリー・ドミニャック
セレナード:マチルド・フルステー
プレスト(パ・ド・サンク):シャルリーヌ・ジザンダネ、松下裕次、氷室友、辰巳一政、長瀬直義
シガレット:アニエス・ルテステュ
マズルカ:マチアス・エイマン
アダージュ(パ・ド・ドゥ):ミリアム・ウルド=ブラーム、マチュー・ガニオ
フルート:メラニー・ユレル
東京バレエ団

初見でした。最初の"全員でポーズ"は美しいですね。作品全体にリファールの美意識がてんこもりで、興味深く見ました。ミリアムちゃんのラインがやっぱり美しくて好きです、が...マチューとはあまり合わないよーな気がする。マズルカのエイマンくんも「スーパーバレエレッスン」を見てから楽しみにしてた人ですが、期待を裏切りませんね!バネが効いてしなやかで安定していて、音楽にぴったり。メラニー・ユレルの踊ったパートはけっこう好きでした。踊りにアクセントが付けやすいというのもあるかもしれませんが、彼女の資質にも合っていたんじゃないかしら。


第2部

「扉は必ず...(Il Faut Qu'une Porte...)」

振付:イリ・キリアン/音楽:ダーク・ハウブリッヒ、ルイ・クープラン
エレオノーラ・アバニャート/マニュエル・ルグリ

初演キャストのオレリーとルグリが世界バレエフェスで踊った時はまんまフラゴナールの絵画でしたが、アバニャートだと現代性が強調されて、世界観がガラっと変わってました。振付のユニークさは楽しめたけど、2人の間に流れるはずのユニークな空気までは堪能させてもらえなかくて残念。

「スパルタクス(Spartacus)」

振付:ユーリー・グリゴローヴィチ/音楽:アラム・ハチャトゥリアン
マチルド・フルステー/ステファン・ビュヨン

ビュヨンくん、前回は「ディアナとアクティオン」だったし、なんだかロシア担当?でも確かに彼のプロポーションは美しいので、スパルタクスの衣装もよくお似合いでした。彼の踊りをもう少し見たかったなー。フルステーも若いのに情緒があってよかったと思います。

「ドリーブ組曲(Delibes Suite)」

振付:ジョゼ・マルティネス/音楽:レオ・ドリーブ
アニエス・ルテステュ/ジョゼ・マルティネス

ん?なんか衣装のベルベットのところ、色が変わりましたね。2人ともそんなにテンション高くないなーと思って見てましたが、ジョゼのヴァリはやっぱり盛り上がりました。Bプロの若手のコたちが踊るのが同じところかどうかはわかりませんが、そちらが楽しみだな。ドリーブの曲って耳に残るんですよね。帰宅後、気持ちは「オネーギン」の余韻に浸っているのに頭の中では"コッペリア"がエンドレスだったりするのですから(笑)

第3部

「チャイコフスキー・パ・ド・ドゥ(Tchaikovsky Pas de Deux)」

振付:ジョージ・バランシン/音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
ドロテ・ジルベール/マチュー・ガニオ

ドロテちゃんは前回もチャイパドでしたよね。爆発する若さ!だった前回に比べてしっとりしたでしょうか。マチューは前回に比べれば本当に成長したと思います。ヴァリエーションはよかったと思いますが、もしかしてサポート苦手?パートナーとの間に感情の行き来が見えないのが物足りないなぁ。でも、彼の場合は持ち前の素直さで公演中にもぐんぐん成長しているでしょうから、Bプロでの作品も楽しみ。

「椿姫(La Dame Aux Camelias)」第2幕より

振付:ジョン・ノイマイヤー/音楽:フレデリック・ショパン
エレオノーラ・アバニャート/バンジャマン・ペッシュ

前日までの感想をいろんなところで拝見したところかなり酷評されていましたが、ペッシュのリフトもこの日はそうひどくはなかったように見えました。たどたどしい感じはあったけど、それはピアノの出来ももしかして関係あるんじゃないかとも思えます...。でもホントに難しいパ・ド・ドゥですよねぇ、これ。ということでドラマに入り込むには至らず。

「三角帽子(Le Tricorne)」

振付:レオニード・マシーン/音楽:マヌエル・デ・ファリャ
ジョゼ・マルティネス

今まで見逃していたので、とーっても期待してました。あの背の高くて四肢の長〜いマルティネスによる三角帽子。素敵でしたー。熱さとスマートさを共存させた、彼ならでは。もっと長く見ていたかったです。

「オネーギン(Onegin)」

振付:ジョン・クランコ/音楽:ピョートル・I. チャイコフスキー
モニク・ルディエール/マニュエル・ルグリ

密度の濃い演劇を見ているような...胸が揺さぶられました。比類のないパートナーシップ、シンクロする音楽性...いくら言葉を用いても表現できない気がします。こんな宝物のようなバレエを見られて、本当に心から幸せ。モニクはこのツアーを持ってダンサーから引退されるそうですが、本当に勿体ないなぁと思うのと同時に、間に合ってよかったと強く思います。もう見られないと思っていたモニクとルグリのパ・ド・ドゥを前回のルグリ・ガラと今回の2回、見る事が出来てよかった。2人に感謝したいです。全幕を見られなかったのは本当に残念ですけれど...

愛する人が自分を愛していると知った喜びとそれが遅すぎる哀しみ、そして妻としての貞淑さ、誇り、、、全ての感情がないまぜになったタチアナ、本当に素晴らしかった。ルグリのオネーギンも、彼の最高のパートナーであったルディエールを相手にもう1度見られて嬉しかったです。何も考えずただひたすら、彼らが作り出すドラマに浸り涙する、幸せな瞬間でした。