- 2008/01/27 17:30|
- Category: ダンサー/カンパニー|
- Tag: EthanStiefel, NCSA
去年の9月にイーサン・スティーフェルがNorth Carolina School for the ArtsのDance Divisionのdean(学部長or 学科長なのでしょうか?)になったんですよね。今更話題にするのもナンなのですが、先日の米Pointe Magazineのメルマガにその件に関する彼のインタビューが掲載されていたので、ちょっと触れてみますね。
毎夏恒例のMartha's Vineyardといい、ABTバレエ学校の男子学生を対象とした奨学金を提供している事といい、不幸な結果に終わったバレエ・パシフィカの芸術監督といい、そしてKings of the Danceのプロデュースといい、イーサンの心は既にコーチングあるいはプロデュースの方に大きな熱意を感じているようですが、このニュースはある意味極めつけ。
イーサンだけでなく、比較的若い世代から指導的立場や芸術監督などにシフトし始めるダンサーが多くなってはいますが、40歳くらいまでは踊りに集中してくれると幸せだなーというのが、私の率直な想いではあります。せめて30代の終わりとか。イーサンは今年35歳だからねぇ。私としては、彼はまだ全力で踊る事にフォーカスしなくちゃ勿体ないと思ってしまいます。
彼が喜んでいるのだから、喜んであげるべきだとは思うんですけどねぇ。彼のパフォーマンスを追いかけて行く事ができる環境にはないので、日本に来てくれない事にはどーしようもないのです。という訳で、当時は複雑な心境で話題にできませんでした。愚痴るのもイヤだしさー(そして今しっかり愚痴ってるし)。
就任時のNCSAのプレスリリースによると、引退後を見据えたある程度長いタームでの契約のようで、イーサンがダンサーでいる間は「dean designate」という肩書きだそう。イーサンのコメントとしては(このオファーを受けて嬉しいという事の他に)今後は踊る機会を更に厳選する事になると思うけど、まだまだダンサーである事はやめない、というような事が書いてありました。
イーサンのその台詞自体はバレエ・パシフィカの時も聞いていたので「やっぱりねー」って感じではありました。前回イーサンのその決意を聞いてから、彼は1度も日本には来てません(前回のABT日本公演は怪我のため、ではあるけれど)。ABTの来日公演には帯同すると信じているけれど、それ以外のゲスト出演は難しそうだなーと改めて思いました。あ、でももしかしたらジリアンとセットだったら来るかもしれない(笑)。
メルマガに掲載されたインタビューでもやはり同じような事を言っています。超意訳でご紹介すると、「ダンサーとして素晴らしいキャリアを築いていると思うし、まだそれを辞める準備はできていない。でも、NCSAは最優先事項なんだ。だから、今後は自分の出演機会を更に選んで行くことになるだろうね」...はー、そうですか。NCSAが最優先。
他に、彼が指導する立場に興味がある理由として、特にアメリカ国内のダンス界が革新的で進歩的であり続けるために自分が出来るのは指導する事である、と。指導し、人々をまとめ、観客が今まで見た事ないようなものを紹介したり、そういう機会を提供する事が好きなのだ、と言っています。
また、なぜ今このポストを受け入れたのかという点については、彼自身の新しいモチベーションとなるお仕事で、しかも、NCSA学長のJohn Mauceriからのオファーが、イーサンがダンサーとしての契約からスムーズに移行できるような柔軟なものだった事も大きな理由のようです。まさに理想的だ、とイーサンは言っています。
私のテキトーな超意訳文だけでなく原文も一緒にご紹介するべきなのですが、メルマガからは無断転載になってしまうし、webでは今のところ該当するインタビューを探し出すことができず、ご紹介できません。申し訳ありません。メルマガ上では「Keeping Busy」と題されたTemple Kemezisによるインタビューと記載されています。
ちなみにこのNCSA、彼のパートナーであるジリアン・マーフィーの出身校でもあります。ABTだとヴィクター・バービーやキース・ロバーツもそうだし、サンフランシスコ・バレエのプリンシパル、Katita Waldoなんかも出身者らしいです。
環境はとても恵まれているように感じられたので、イーサンのdeanとしてのお仕事が上手くいくように心からお祈りしています。イーサンの指導を受けたダンサーを見る楽しみ、というのも将来的にはできるかもしれないしねー。でも、踊りもなるべく長く見せてくれますように。日本でももっと踊ってくれますように。と最後に付け足さずにはいられません(笑)。
(2008.01.25 記)
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