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本・雑誌-本のレビュー Archive
レビュー「American Ballet Theatre 2005 Calendar」
- 2004/09/25 23:00|
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写真:Nancy Ellison
発行:Universe Publishing(2004.07)
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おなじみNancy Ellison撮影のABT 2005年カレンダー。
基本的にほぼ「THE BALLET BOOK」で見たような写真ばかりだというのが少しがっかり。もちろんこの本を買った人ばかりではないと思うし「お手ごろ価格でABTのダンサーがあなたのお部屋に1年中!」という意味ではオススメです。
モノクロの写真の方が少し多めですかねー。2004年カレンダーのように演目の一部分を切り取って見せる写真もありますが、ダンサーたちのレッスンを切り取った写真もあります。毎年同じような写真ばかりじゃ飽きちゃう、という方もいるでしょうから、その意味ではよいかも。
ちなみに各月の構成はこんな感じです。
1月 レオタードに練習用のロマンチックチュチュ(で合ってるのかな?)をつけたアンナ・リセイカに、Tシャツ&ジーンズ姿のギヨーム・グラファンがイスに座りながら指導中(モノクロ)
2月 タンクトップにひざ上スパッツで片手にタオルを持って踊るカルロス・モリーナ(ボストン・バレエに移籍しちゃったのね)の後ろにピアニストのヘンリエッタ・スターン(モノクロ)
3月 ニーナ・アナニアシヴィリとフリオ・ボッカの「眠りの森の美女」(カラー)
4月 フロア・レッスン中のアドリエンヌ・シュルト、デヴィッド・ホールバーグ、アンジェラ・スノウ(モノクロ)
5月 パロマ・ヘレーラの「ロメオとジュリエット」(モノクロ)
6月 アンヘル・コレーラのアリ「海賊」(カラー)
7月 アマンダ・マッケローとイーサン・スティーフェルの「ジゼル」2幕(カラー)
8月 ジュリー・ケントのオデット「白鳥の湖」(モノクロ)
9月 ジリアン・マーフィーとマルセロ・ゴメスの「くるみ割り人形」2幕(カラー)
10月 ニーナ・アナニアシヴィリの「ラ・シルフィード」(モノクロ)
11月 Marta Rodriguez-Cocaのジャンプ(ドンキのキトリみたく両手と上半身を後ろに反らせたの、あれは何ていうのかしら?)を後ろでニコニコ見つめるコール・ドの仲間たち(モノクロ)
12月 キトリっぽい衣装でABTのツアーコンテナにちょこんと座るパロマ・ヘレーラ(カラー)
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レビュー「Balanchine : Celebrating a Life in Dance」
- 2004/02/09 23:00|
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著者:Costas
発行:Tide-Mark Press(2003.10)
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バランシン生誕100年を記念して彼の偉大な業績を記録し讚える本、なんでしょうね。写真集かと思っていたら、意外と文字もありました。アルファベット順に並んだバランシンの作品50、それといくつかのアーティクルにダンサーや編集者などのコメントが寄せられていて、そこに写真もふんだんに添えられている、という形と言うのが適切かと思います。
まだ写真を見ただけで文章は読んでないのでコメントはできないのですが、アーサー・ミッチェル、ピーター・マーティンス、メリル・アシュレイ、スザンヌ・ファレル、ヴィオレット・ヴェルディ、マリア・トルチーフなどなどのバランシンとニューヨーク・シティ・バレエにゆかりの人たちだけでなく、アンドリス・リエパ、ニーナ・アナニアシヴィリ、スーザン・ジャフィも文章を寄せているのが興味深いです。拾い読みしたところでは、ダンサーはそれぞれ作品を振り付けられた時のことや個人的な思い出などを寄せているようでした。(ちゃんと読んだらそれも追記しておきますね)
写真の方は、表紙がスザンヌ・ファレルとピーター・マーティンスだったので、きっと古いものが多いだろうと思っていたのですが、最近のものまでバランスよくフォローされている印象。バランシンとのリハーサルの写真も多くありましたし、カラーもモノクロもあります。ボリショイやキーロフなどNYCB以外のカンパニーが上演したバランシン作品の写真もありましたし、ゲストダンサーの写真も多いです。意外だったのは、ダーシー・キスラーの写真がとっても少なかったこと。気を遣ったのかしらん。
前回感想を書いたロイヤルバレエの写真集は「フォトグラファーの作品集」としても素晴らしく、被写体がダンサーだったというだけのアーティスティックなものでしたが、この本はまさに「記録」。バランシンとその作品へのオマージュとして作られたものですから、写真にも「記録」としての色合いが強いです。作られた目的が違うんですものね。
さて、ワタクシ的には全く期待してなかったイーサン・スティーフェルの写真が10枚位あったのがとっても嬉しかったです。特に「Harlequinade」という作品では3枚もとりあげられていて、その脚の美しさ、手足の位置の正確さには惚れ惚れ。一見彼とは判別できないメイクではありましたが。
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レビュー「THE ROYAL BALLET 161 IMAGES」
- 2004/02/04 23:00|
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著者:JOHAN PERSSON
発行:Oberon Books(2003.09)
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撮影者のヨハン・パーソンはロイヤル・バレエの元プリンシパル・ダンサーなんですね(無知だなー、相変わらず)。なるほど、そういう彼がシャッターを切ったからこその写真が並んでいます。外側から好奇心の強さで撮ったものでもなく、綺麗な部分だけを切り取ったよそゆきの表情でもなく、ダンサー同士の視線ってこんな感じかも、と思いました。
すべてモノクロームで、レッスン、リハーサル、ドレッシング・ルーム、舞台裏、ステージ上、移動中や休憩中など、いろんな場所で切り取られた様々な表情のダンサーや振付家、バレエ・マスター、バレエ・ミストレスたち。ロイヤル・バレエをお好きな方なら手元にあると嬉しい写真集ではないかと。
ロベルト・ボッレやニコラ・ル=リッシュ、マッシモ・ムッル、イレク・ムハメドフの写真も(ほんの少しですが)あります。日本人では平野亮一くんがけっこう写ってたかな。退団してしまったロバート・テューズリーが踊るマイヤーリングの写真も。熊川哲也の写真さえ1枚あるのに、なぜかシルヴィ・ギエムの写真は見当たらず。権利関係がクリアできなかったのかな。とはいえ、私もロイヤルと契約してるダンサー全員を把握してる訳ではないので、他にも掲載されてない人がいるのかもしれませんが。
ダンサーの写真集としても、フォトグラファーの作品集としても、かなり気に入りました。
なんでも(この本によれば)パーソンはカナダのナショナル・バレエ・スクール時代から本格的に写真の勉強を始めたそうで、カナダ・ナショナル・バレエ時代からダンサーとしてもフォトグラファーとしても契約していたそうなので、元々プロフェッショナルな方なんですね。
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レビュー「バレエ界のスーパースター ヌレエフ 芸術と半生」
- 2004/01/16 23:00|
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著者:J.パーシヴァル著 小倉重夫・森下洋子編
発行:(1981.05)
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ヌレエフがまだ現役バリバリだった頃(たぶん)に書かれた本。つまり、ダンサーとしてのヌレエフ(既に振付もしているので、それも含まれてはいますが)について書かれてます。古本屋さんで偶然みつけて購入。モノクロの写真は数十枚挿入されているものの、ぎっしりと文章のつまった本が2500円って、当時でもけっこう高いですよね?やっぱりバレエの本って部数が出ないでしょうか?読んでみたいと思っても絶版のものも多くて、ちょっと悲しくなります。
彼の生い立ちから西側に亡命してからの活躍までのことは、いくつかある彼のドキュメンタリー映像でも知ることができますが、ヌレエフが隅々まで目を配ったというこの本で、活字でそれを知るのも面白いです。映像化された彼のバレエ、それについてもヌレエフはずいぶんこだわりがあったようですが、ダンサーとしてもどん欲にスケジュールをこなしていった結果、自分の意図とは違う仕上がりのものが多かったとか。編集作業にも目を配って一番満足の行く仕上がりだったのは、オーストラリア・バレエとの「ドン・キホーテ」だったそうです。
そして、彼の踊りを性格付けるタタールの血。どんな場所で生まれ、どんな環境で育ち、どうやってバレエの才能を開花させて、どんな風に閉塞感を味わって西側へと移ったのか。あまり知らなかったヌレエフの事が少しわかって、また興味が湧いてきました。
ヌレエフ本人がオブザーバー誌に寄せた手記も収録されていているし、森下洋子を始めとしたバレエ界の人々が書いたり話したりしたヌレエフについての言葉も興味深かったです。とはいえ、私自身がここに出てくる人たちや取り上げられる内容について知識が浅いので、本当にわかったとは言えないのかもしれませんが。またしばらくして再読したら、きっともっと理解できるのでしょうね。
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レビュー「ユカリューシャ 奇跡の復活を果たしたバレリーナ」
- 2003/11/17 23:00|
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著者:斎藤友佳理
発行:(1998.10)
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東京バレエ団プリマ・バレリーナの斎藤友佳理の本。バレエダンサーとして女性として、いろいろな試練を乗り越えてきた彼女の言葉はとても力強い。その強さに驚嘆し大いに刺激された。私は彼女と同い年なので、余計にそんな気になったのかもしれない。
印象的だったのは、舞台前のナーバスさについての冒頭のエピソード。それらについてはこの本が出版された時に出演したテレビのトーク番組でも話していたけれど、彼女がどれだけ自分を追いつめていたかを物語っている。主役にかかる重圧、孤独、などは彼女にとっては当たり前のことなのか、この本の他の部分ではほとんど語られてはいないのだけど、このエピソードには色濃くにじみ出ていたと思う。
そして、アレッサンドラ・フェリの代役で「ジゼル」の主役を踊った時の話。フェリとマラーホフの「ジゼル」を期待してた客が大勢つめかけた会場で幕をあけた舞台。彼女がステージ上に出ていくと、ぞっとするほど冷たい「気」を感じたという。それが、演じていくうちにじんわりと暖かくなり、最後には熱く包み込んでくれる「気」に変わった、と。
確かに生の舞台を見ていると、そのような「気」が充満する日がある。大抵は最初から好意的な「気」にあふれているものだが(その人を見たくてチケットを取った人が行くわけだから)、このように急なキャスト変更があったなら落胆する人が多いのもわかる。ましてフェリとマラーホフのジゼルなら、代役が誰であったとしても一緒だっただろう。その冷たい「気」の温度を上昇させることができたパフォーマンス、ぜひ見てみたかった。
他にもロシアでの暮らしなどは興味深かった。見た感じでは、本当にきゃしゃでかわいらしい女性なのだが、その芯は強く更にしなやかでもあるようだ。あえて苦労話は避けたのかもしれないが(その辺、もっと読みたかった私は少し不満なり)、その辺も彼女らしい。これくらい強くないと、バレエ団のトップを張れないんだろうな。
バレエの話も多いけど、バレエに興味のない人が「がんばってる女性の話」としても読んでもそれなりに面白いのでは。ま、でも、この本を読んで一番面白く感じるのは斎藤友佳理ファン、だろな。
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